中国秘伝ひとりあんま気功⋆㉕

夜になるとなぜかトイレが近くなる
 お年寄りのなかには、寝る前の一、二時間はお茶も飲まないように気を配っているのに、夜間にトイレが近くなると嘆いている人がたくさんいらっしゃいます。
 しかし、中国医学の考え方によると、夜間頻尿は水分を多めにとる、とらないの問題ではないのです。
 夜間頻尿は腎の気が虚(不足)して、腎の機能が衰えた状態、すなわち腎虚によって引き起こされる症状の一つです。腎は生殖、成長、発育をつかさどる大切な臓器で、齢をとるにつれ、だんだんその機能は衰えてきます。そして、腎は経絡(気の通路)によって、膀胱とつながっていて、膀胱が排尿をする機能を腎の気がコントロールしています。つまり、腎の気は水道の蛇口のような役目を担っているのです。
 ですから、腎の気が不足し、腎の機能が衰えると、膀胱は蛇口が壊れた水道のような締まりのない状態になり、頻尿を引き起こすのです。
 このように頻尿の原因は腎虚にあるわけですから、夜間頻尿を治すには、腎とつながる腎経という経絡か、腎と密接な関係につながる膀胱経という経絡に気をおくりこんで、腎の機能を活性化する必要があります。では、腎に気を送りこむあんま気功法を説明しましょう。

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