つながり
7.身体的接触
人は他者にさわり、他者からさわられることを必要としている。動物実験でも人間にたいする研究でも、身体的な接触を断たれた個体は不安になり、適応力が低下し、病気になりやすいという結果が出ている。様々な文化にわたる研究でも、性的な抑圧や人との身体的接触が断たれた社会が暴力を生みやすいということがわかっている。
8.高次の力とのつながり
嗜癖治療の12ステップ法が有効である理由のひとつは、それが自分よりも偉大な力とのつながりを奨励しているところである。その高次の力をどんな存在だと考えるかはさほど問題ではない。問題はそれとつながっているという実感がもてるかどうかである。自分が自分よりも大きな何かの一部であり、それに支えられていると実感している人が、自我という檻越しに世界を眺め、世界と自分とは何のつながりもないと感じている人より恐れの感情が少なく、健康なのである。
